モノフォニー(ひとつの声部しかない)は弾けるけれど、ポリフォニー(複数の独立した声部)は弾けない
こういう生徒さんが結構多い
メロディと伴奏が分かれている曲に慣れているせいもあるだろうけれど、左右の役割りが、こっちはメロディ、片方は伴奏‥と分かれている方が演奏は簡単なのだとわかる
多声音楽の宝庫、バッハを弾いてここは是非とも克服していただきたい
そこには、全てがメロディという摩訶不思議な美しさがひろがっている
立体的な構成、そこは計算された幾何学的模様が見えて、感嘆を覚えるだろう
両手共にメロディなので、右利き左利きも関係なく器用な裁きができる様になるし
‥珍しく難しい文章から始まってしまった
とにかくポリフォニー弾かずして、世界はひろがらない、上達は遠い‥と思うので、まずはプレバッハを数曲与えることから導入している
アレルギー反応を無くす為、早いうちから少しずつポリフォニー音楽に触れてもらう策略⁈
モーツァルトのメヌエット
楽譜見る限り、簡単そう?‥それが‥うっ、ひ、弾けない(ーー;)
なんでこんなに難しいの⁉︎
最初に感じる生徒さんの反応である
和音タカタカ弾いていた左手、音符の数としたらそっちの方がよっぽど多かった筈、何故?こっちの方がムズイ‥
そう、ずばり!全部メロディだから弾き辛いのです
例えばねって、ファラドド‥の右メロディに左手和音伴奏にして、私が適当に弾いてあげます(モーツァルト大先生、失礼をお許しください🙇♀️)
ほら、これまではこんな感じの曲を弾いてきたよね♫
でも、これは違うの!ぜーんぶメロディだよ‼︎
へぇ、今までの曲と違うんだ💡って生徒さんが発見する瞬間です
この刺激が与えられるのが指導者としては、たまらんのです😊
あっ、この子もここまできたんだなって😂
そうよ!ポリフォニーの第一歩与えられた生徒さんはちょっと自信もっていいからね!
ずっと寝ていた赤ちゃんが寝返りし、はいはいし、つかまり立ちし、よちよち歩きを始める‥そんな感じに似てる‥子育てとピアノのお稽古ってちょっとずつ出来ていくその過程が楽しいところでもあります
はてさて、直ぐは弾けないので、片手ずつ‥まずは右手から‥〝何か気づいた?〟と聞きます
うーん、同じ繰り返し!
そう!よく気づいたね!
楽譜はパズルなんだよ!
形を見る
リズムが繰り返しだね (モチーフの説明もここでします)
♫♩♩は幾つある?
数えてびっくり❗️17❗️
24小節しかないのに😱
実はもう一つ!
7小節目の3連符が出てくるところ↑これは‥
実は、ここも⁈ ♫♩♩からきた変形なんだよ
へぇ、生徒さん知らなかった~ってお顔します
だって似てるでしょ?だからちょっとお味を変えたのよ、今日は台風でお買い物行けなくて、冷蔵庫に納豆しかなかった、3食納豆じゃ飽きるよね
3食目は醤油味じゃなくて塩味にしてみる?みたいな?(出た、すぐ食べ物で例える笑)
そして凄いのはモーツァルトの作曲技法だよね~モーツァルト大先生に向かって凄いはないか🤣
同じリズムの繰り返しばっかりなのに、飽きるどころか全然わからないよね、よーく見ないと👀
‥こう言って、ムズイ!と言っていた生徒さんにポリフォニーの凄さを発見させ、徐々にハメていきます
面白いね‼︎って知的好奇心を刺激するのです
まだまだいくよー
モチーフが幾つで1つのまとまりに聞こえる?と聞きます ヒントはどこで終わった感じがするか?です
ここ🖕と指したのが4小節目
ご名答! じゃ次のまとまりは?‥とスラーでくくっていきます
4小節✖️6つで、できていたことがわかりました✨
左手はどう?って左手のメロディも同じリズムが繰り返されてるね👀
しーかーもー この曲、モーツァルト5歳の時の作品だから‼️
ご、ごさい😳
何しろ神童でいらっしゃいましたから❣️
発見はとどまることなく、びっくりと感動で
今日は、いっぱい生徒さんから〝へぇ〟が聞こえました
モーツァルトの偉大さ、素敵さに触れたところで、以前オーストリア🇦🇹に行った時、お土産に買ってきたこちらのグラスで今夜は乾杯✨